著者:黄 興濤 著
译者:孫 鹿 訳
出版社:汲古書院
出版年月日:2021/09/28
ISBN:9784762950797
判型・ページ数
4-6・260ページ
定価:4,180円
本書簡介
本書は黄興濤氏『“她”字的文化史――女性新代詞的発明与認同研究』の邦訳である。本書は現代中国語の女性三人称代名詞「她」という字の「発明」から社会一般に浸透するまでの過程を追うものである。本書の最大の特色は、歴史研究者の手によって「她」の誕生と普及の文化史的意義が解明されたことであろう。著者は「她」という字を単に東西文化の接触によって現れた言語現象として捉えるのではなく、「她」の発明を20世紀中国の「文化史的な出来事」の一つとして捉え、この「出来事」が現代中国語、中国のジェンダー文化、文学、思想観念の変遷に与えた影響について丹念に考察した。著者は「她」と同じ時期に提案された複数の女性三人称代名詞候補をめぐる劉半農、魯迅、陳寅恪など当時の代表的な文化人が加わった論争、対立を通じて、「她」の発明から定着までの過程を近代中国の激動の歴史のなかで描いた。
本书是黄兴涛著《“她”字的文化史——女性新代词的发明与认同研究》的日译本。本书对现代汉语中女性第三人称代名词“她”字的“发明”及其被社会大众逐步接受的过程进行了考察。本书最大的特色是,经由历史研究者阐明了“她”字的诞生过程及其在普及化后所具有的文化史意义。作者并不把“她”字仅视作是东西文化交流下发生的一种语言现象,更将“她”字的发明作为20世纪中国“文化史上的事件”来看待,并对这一“事件”对中国现代汉语、中国性别文化、文学以及思想观念变迁所产生的影响进行了细致考察。作者还通过对刘半农、鲁迅、陈寅恪等当时具有代表性的文化人围绕与“她”同时期提出的、其他几个候补的女性第三人称代名词所进行的激烈争论的观察,为我们描绘出“她”字在激荡的近代中国历史中由发明到落根的曲折过程。
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